*gift*

繋留流産、胎盤遺残を経て無事出産へ

繋留流産手術4日前

流産が分かった次の日は仕事だった。気が紛れて助かった。

ただ妊娠を告げていた上司には報告をしないとと思い、誰もいない部屋から上司へ内線電話で報告した。

「昨日病院に行ったんですが、赤ちゃんダメでした」

上司は一瞬言葉を失っていたが、すぐに「大変だったね」「無理しないように」と労ってくれた。

休む間の仕事の引継ぎのこともあったので、手術後仕事はいつまで休むか病院に問い合わせた。1週間は休むようにという返答だったので、上司に報告した。直接かかわる同僚には、「昨日病院で検査をしたらちょっと検査にひっかかっちゃって」「全然元気なんですけど4日後にちょっと簡単な手術をすることになって」「手術後は1週間はお休みしないとなんです」という感じでさらっと報告した。一人一人に説明して回っているうちに気持ちが落ち着いていくような感じがして、気が楽になった。

流産のことは上司ひとりしか知らなかったので、周りの女の子たちとはいつも通り他愛のない会話をして笑いあった。自分でもびっくりするほど気が紛れた。

主人は仕事が休みだったので家にいた。帰ると主人がひどく落ち込んでいて、私が慰める形になった。夫が流産後の妻へ言ってはいけない言葉「次があるよ」「元気だそうよ」をまさか流産した自分が主人に言う羽目になるとは…

自分より落ち込んでる人が目の前にいると人って冷静になるんだな、というのを感じた一日だった。