*gift*

繋留流産、胎盤遺残を経て無事出産へ

繋留流産手術3日前

次の日も出勤だったので事務所の玄関に向っていると、玄関に上司が立って待っていた。

「ちょっといいかな」

「??はい。その前にタイムカード切ってきていいですか?」

「タイムカードは切らないでほしいんだ」

「???」

上司がどうやら上役に報告したところ、今日は休ませて静かな気持で手術に臨めるようにしてやりなさい、ということだったらしい。ただ一人で家にいるとふさぎ込みそうなので、仕事をして気を紛らわしたいと言ったけれど、上司命令で休むことになった。今考えると女性に優しい職場だったんだな…。

家に帰ると、天気が良かったのもあって洗濯をしまくった。最近つわりでまともに洗濯できてなかった毛布やシーツ枕カバーなんかの大物をやっつけた。手術後自分がどういう状況になるかもわからなかったので、こまごました家事もやっつけた。

でも動きすぎたせいか夕方から気分が悪くなって横になった。手術前だけど…とも思ったけど水子供養の手続きもした。主人と相談して名前もつけた。名前を呼んでみたら涙が止まらなくなった。

夜布団に入って、主人に気づかれないように声を殺して泣いた。上司が「明日も休んでいいから」と言っていたので、明日はその言葉に甘えることにした。