繋留流産手術当日
朝9：00に来るように言われていたので、7：30に起きて簡単にシャワーを済ませ8：10には家を出た。車で40分ほどかかるので…。のどが渇いて仕方なかったので、術後にすぐ飲めるように途中でミネラルウォーターを買った。
9：00に病院到着。体温、体重、血圧を測ってから診察室へ。昨日の血液検査の結果、血液型は＋だった。
改めて「流産手術後の注意」という紙を渡される。内容は以下の通り。
１）明朝 ガーゼを１枚お抜きください。
２）14～15日後に必ず診察においでください。
３）痛み、出血(月経より多い)、発熱など心配な事のある時は、すぐ診察を受けてください。
４）手術後の出血は7～10日くらいで止まります。
５）異常がなければ
・シャワーは翌日から
・軽い家事は４日目から
・勤務は ７日目から
・入浴は ７日目から
・性生活は 14日目から
６）次の月経は手術後30～40日ぐらいで始まるのが普通です。
月経を見ないで妊娠することもありますので、50日以上経ってもないときはおいでください。
７）しばらく妊娠したくない方には、あなたに適した避妊法のご相談に応じます。
８）手術後は、頭痛、頭重、めまい、肩こり、下腹のはり、気分の不安定(いらいら)などの症状がでやすいので無理をしないこと。
気になる点はいつでもおたずねください。
以上８点が書かれていた。
先生に次の妊娠時期を尋ねると「生理が1～2回来たらいいよ」とのことだった。安心した。
そのあとすぐに私だけ先に個室に案内された。ビジネスホテルの小さめのシングルルームくらい。壁紙が花柄で明るい雰囲気だった。ベッドとソファと、室内にトイレもついていた。看護師さんにショーツ1枚になって、用意されている寝巻を身に着けるよう言われた。その間に主人を連れてきてくれるようだった。
主人は待ってる間ソファにも寝れるしテレビも見れるから待ちやすい環境だったと思う。貴重品も見ててもらえるから預けずに済んでよかった。
室内のテーブルには「手術を受けられる方へ」という紙が置いてあった。
・貴重品は個人用のロッカーに預けるか付き添いの方に預けてください。
化粧とマニキュアは落としてください。
・手術前にコンタクトレンズを外してください。
・手術後は麻酔が覚めるまで2～3時間お休みいただきます。はっきりお目覚めになられたら、お飲み物をお出しします。
・お帰りになる前にもう一度外来での診察があります。ご連絡を差し上げるまで、お部屋でお待ちください。
・外来での診察後、お帰りになってからの注意事項や内服薬などのご説明をいたします。
・明朝、必ずガーゼをお取りください。
以上こんな感じ。
9：30、ナースコールが鳴り、「着替えとお手洗い済みましたか？」とのことだったので慌ててトイレに行く。ほとんど出なかったけど…。ナースコールで済ませたことを伝えるとお迎えが来た。持参したショーツとナプキンを1枚持つよう言われた。着いた先は「分娩室」だった。抗菌のためだろうけど、入口のマットがゴキ○リホイホイみたいになっててスリッパで歩くたベリベリいうのが地味に可笑しかった。入口付近で持参したショーツとナプキンを渡し、身に着けているショーツも脱ぐように言われた。脱いで看護師さんに渡す。中央の台に座るよう促された。
これがいわゆる分娩台か…
不思議と悲しくなかった。今までここでたくさんの命が誕生したんだろうし、次きっとまた出産でお世話になるんだろう、そんな気持ちになった。
台に横になると、「足袋(あしぶくろ)つけますね」といって、看護師さんが両足にゆったりしたひざ上くらいの長い白い靴下をはめた。ほんとにゆったりしてて靴下というより本当に袋って感じの。
「冷えないようにですか？」と聞くと、
「そうですね、あと抗菌のために」とのことだった。
いろいろあるのね…。
そうこうしているうちに点滴を打たれた。さほど痛くなかった。採血の時くらい。意識がなくならないので「これ麻酔ですか？」と尋ねると「まだですよ、麻酔は先生が来られてからしますね」とのこと。なんだ…麻酔かと思って緊張しちゃった。
胸に心電図のパッチを貼られる。右手の人差指に酸素濃度をチェックするものをはめられた(洗濯ばさみみたいなクリップ)。左腕には血圧計。血圧計は「２分おきに圧がかかるようにしてあります」ということだった。両手両足を白い紐で固定される。柔道の帯みたいな太さの。「手術中に動かないように」ということだったけど、身構えてしまった。看護師さんが先生に電話して「準備できました」と言っていた。
9：50、先生登場。内診の時と違うのは、上半身と下半身の間にカーテンがない事。かなり恥ずかしい。けどそうも言ってられない。
麻酔入れます、と言われて緊張した。人によっては血管痛があるって言われたけど私は何ともなかった。
意識がなくなる瞬間を覚えていたくて、目をしっかり開けて心の中で数えた。「１，２，３，４，５…」15秒くらいまでは数えたんだろうか。目の前が揺らぐこともなく、あっさり意識がなくなった。
カチャカチャと、何か器具を洗う音で目が覚めた。
時計を見たら10：20。夢も何も見なかった。目をつぶって次の瞬間目を開けたら全て終わっていた。痛みもなにもなかった。
「もう全部終わりましたからねー」
看護師さんの声が聞こえた。どうやらショーツも履かせてもらっているようだった。うつらうつらして、そのあとは目をつぶるごとに短い夢を見た。でもあまり覚えてない。悪い夢ではなかった。
11：00には起き上がって、入り口で脱いだショーツを渡され、案内されるままに壁伝いに歩いて個室に戻った。部屋に戻って横になる。トイレに行く。ガーゼがつめてあるせいか出血はほとんどない。ガーゼはどうやって抜けばいいんだっていうくらい奥に入ってるようだった。深く考えずに再びベッドに横になる。
11：45、看護師さん来て血圧測定。12：30頃になったら飲み物を持ってくるのでそれまではまだ飲まないようにと言われた。また横になる。
12：20、看護師さんが来て血圧測定。子宮収縮の薬と抗生物質を飲む。ビスケット、クッキー、烏龍茶、コーヒー牛乳を置いていってくれた。帰り際の診察は14：00か15：00ごろとのこと。ビスケットを1枚と、持参したミネラルウォーターを少し飲んで横になる。
13：25、再び血圧測定。14：00頃着替えてナースコールしてくださいとのこと。コーヒー牛乳を飲む。しかし5分後に吐き気を催してトイレで嘔吐。結局全部出てしまった。ナースコールで事情を説明。すぐ看護師さんが来てくれた。「無理せず少しずつ食べて」「麻酔の影響なので心配しないで」とのこと。クッキーも1枚食べて、烏龍茶も少し飲んだ。
14：00、着替えてナースコール。14：20頃看護師さんが迎えにくる。私は内診室へ、主人は待合室へ案内された。内診室に入ると「ガーゼを交換しますね」と言われた。麻酔が切れたせいか、このガーゼの交換が今日一番痛かった。「ガーゼの先、少し出してるから明日の朝抜いてね。じゃあまた２週間後に」と、内診室で先生とお別れした。
14：50ごろお会計をする。10,930円だった。言われていたよりも安かった。昨日の6,488円と合わせて17,418円だった。食事は今日は軽めに、明日以降は通常通りでいいとのこと。
帰りにスーパーに寄るが急に吐き気がしてトイレに駆け込んだ。そこでも目一杯はいた。お腹に優しそうなものを買って帰る。車の中でも吐き気を催して結局ビニールに吐いた。結局食べたもの飲んだもの全部出た…。
その夜は特に痛みもなく、ぐっすり眠った。
